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平成18年8月26日(土)長崎ブリックホール「国際会議場」にて、第10回放射線事故医療研究会および緊急被ばく医療全国拡大フォーラムが開催され、医師、診療放射線技師、原子力関係者など155名が参加した。
午前は放射線事故医療研究会が開催され、長崎大学の山下俊一先生による「チェルノブイリ事故から20年;WHOの緊急被ばく医療対策と放射線プログラム」と題した基調講演が行なわれた。山下先生は、WHO本部放射線プログラム専門科学官である。講演内容は、緊急被ばく医療に関してWHOでは、REMPAN(Radiation Emergency Medical Preparedness and Assistance Network)というネットワーク組織があり、その活動紹介と人類史上最悪のチェルノブイリ原発事故が発生し、今年で20年になる。チェルノブイリ20年の教訓として、Chernobyl Forumの最終調査報告書が取り纏められた。小児の甲状腺がんが急増している事、低線量被ばくの妊婦から生まれた乳幼児の奇形発生頻度、精神発達遅延、がん発生の増加はない事、そして白内障に関しては、従来の放射線被ばく閾値より低いレベルで発症している可能性があると報告した。
次に「放射線災害回復期における被ばく医療」と題して、パネル討論が行なわれた。放射線災害時には、正確な情報を一箇所から発信していかなければいけない。そして、被ばく医療だけではなく心理学的支援を含むプライマリーケアの改善も重要であることなど活発な意見交換がなされた。
午後からは、緊急被ばく医療全国拡大フォーラムが開催され、まず原子力安全研究協会の佐藤一男氏、文部科学省防災環境対策室の布田洋史氏より開会の挨拶があった。そして、原子力安全研究協会の前川和彦先生の基調講演から始まり、杏林大学医学部救急医学高度救命救急センターの山口芳裕先生より講演があった。山口先生のDMAT(Disaster Medical Assistance Team)災害医療派遣チームの話は、緊急被ばく医療に大いに参考になる内容であった。
次に「一般の救急医療として扱うための課題」と題しパネル討論が行なわれ、医師・行政・消防の立場から意見交換がなされた。放射線災害が発生した場合、消防や医療関係者がスムーズに対応できるよう汚染傷病者のレベル分けが正確になされることや、医師への緊急被ばく医療の教育はどの時点で行なうのが良いのか、これからの検討課題であると座長の郡山一明氏は締めくくった。
緊急被ばく医療体制が、着実に整備されつつある中、講演の節々にも我々放射線技師に期待も大いによせられていることが感じられた。次回は来年福島県で開催することが決まっており、診療放射線技師の沢山の参加を期待したい。
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