社団法人日本放射線技師会
HOME お問い合わせ
国民から見える職業へ 示そうアピール!起そうアクション!

 

 
綱  領
CODE
*
*
1. わたくしたちは、医療を求める人々に奉仕します。
  We will render our services to those in need of health care.
*
1. わたくしたちは、チーム医療の一員として行動します。
  We will act as individual members of a health care team.
*
1. わたくしたちは、専門分野の責任をまっとうします。
  We will perform our duties in our field of specialty.
*
1. わたくしたちは、人々の利益のために、常に学習します。
  We will continue to study for the benefit of mankind.
*
1. わたくしたちは、インフォームド・コンセントを尊重し、実践します。
  We will respect and practice the policy of informed consent.
*
(平成9年6月14日 第54回日本放射線技師会総会で採択)
*
診療放射線技師倫理綱領指針
*
前  文

 診療放射線技師の職業倫理に関する定めは、日本放射線技師会“綱領”の中にある。これは、平成9年6月に開催された創立50周年記念第54回日本放射線技師会総会で承認され、制定されたものである。
  この綱領は、職業倫理綱領と謳われていないが、診療放射線技師の職業倫理を標榜している内容として優れている。
  一方、日本放射線技師会の定款には、目的(第3条)および事業(第4条)に会員の“職業倫理の高揚”が既定されている。しかしこれは、定款の中で重要な位置を占めているものの、具体的な検討がないまま今日に至っている。
  本委員会は、診療放射線技師の職業倫理とは何たるかを求めながら、同時に定款の目的・事業との接点を求め、会員の職業倫理を高揚させることを趣意として平成16年10月に発足した。
  その後、委員会では討議を重ねてきたが、その中で、‘綱領の5項目’について注釈を加え、これにより会員の倫理意識の高揚を図ることを試みた。本委員会ではこの綱領注釈を‘診療放射線技師倫理綱領指針’として作成した。


*
わたくしたちは,医療を求める人びとに奉仕します
 現在の医療では、患者は最善の医療を受ける権利があるといわれ、いまではこの理念は普遍的に受けられている。この体制のもと、臨床では多くの専門スタッフによって患者たちのさまざまな病態ニーズに添った医療が行われている。その医行為では、患者がもつ複雑な事情や内面的な苦悩などを慎重に見きわめ、対応することが求められている。
 現在の医療職の役割として、診療放射線技師にも患者への接遇の在り方で劇的な変革をもたらしている。すなわち、医療を求める人びと(患者)の尊厳を守ること、対等な人格として敬い、誠実に対応し、虚偽を排し、プライバシーを守ること。その上で、業務として行う放射線などの照射が人びとに害を及ぼさないよう、熟練した技能も修得していなければならない。
 私たちの医療を求める人への‘奉仕’とは、患者の人権を保障し、良質な医療を受けられる努力をすること。同時に、自らはプロフェッションの一員として患者から信頼されるに足る品格を備え、その専門性を駆使して業務を遂行し提供することである。
*
わたくしたちは、チーム医療の一員として行動します

 ‘チーム医療’とは、多種多様な専門領域の医療従事者が医療を受ける人びとの健康支援に対して最善を尽くすことを共通の使命として協働することである。私たち診療放射線技師は、チーム医療の一員としてこの共通の使命のもとに、協力関係を維持し、それぞれの職種が自由に意見を述べ、論議し医療を実践しなければならない。
 また、診療放射線技師は、検査・治療の主体者である医療を受ける人びとと共に、医療従事者間で診療情報を共有し、納得のいくわかり易い説明を行い、放射線医療の専門職という立場から、安全で質の高い放射線医療を提供することが求められている。
 チーム医療の前提となるものは、学識、素養、品格に裏打ちされた信頼のうえにお互いの専門性を理解することであり、それにより各々の能力を最大限に発揮できるものである。このことにより‘チーム医療’の一員として行動するためには、後述する専門分野の責任をまっとうし、常に学習する姿勢が必要である。

*
わたくしたちは、専門分野の責任をまっとうします

 診療放射線技師の業務は、診療放射線技師法第2条第2項の放射線を人体に照射することと、同24条の2に定められた検査を行うことである。エックス線写真等の医療画像作成と、放射線治療である。保健と予防医学の重要性が増している現代では、この医療画像の果たす役割は大きい。
 人体への照射における私たちの責務は、より良い医療画像の提供、正確な照射及び防護の最適化である。また、医療現場の放射線管理と装置機器の安全管理も大事な責務である。
 診療放射線技師には、医療に従事する専門職として、医療を求める人びとに対する誠意ある接遇と奉仕、個人情報の守秘、及び説明し同意を得る重要な責務もある。
 ここまで述べた責務を果たすためには、自らの健康を守ることのほか、日々の研鑽を通じて先端情報を取得するなど、スキルの維持・啓発に努めることが更なる責務である。

*
わたくしたちは、人びとの利益のために、常に学習します

 医療技術の進歩は目覚しく、受診者の医療への期待も日々変化する今日において、私たち診療放射線技師は、受診者にとって何が利益となるかを常に考え、行動することが求められている。このためには、医療の知識や技術のみならず、あらゆる分野にわたる学習が常日頃から大切である。
 国家資格である技師免許は、あくまでも医療者としての出発点にすぎず、日々の継続した学習が求められ期待されるところに、この免許の重みがあるのである。この学習は、あくまでも技師個人の自発的動機によってなされるものであり、継続性を必要とすると同時にその方向性も重要となる。
 この内容には、日々の検査技術や治療技術は基より、医療の安全の確保や医の倫理、医の経済、社会情勢など、広く見識を持つことも含まれる。
 日本放射線技師会では、会員の生涯学習を支援するために、さまざまな教育活動を実施している。会員はこれらも利用し、受診者が安心して医療を受けられるよう更なる職責の自覚を持ち、自己啓発と能力の拡大をはかるために生涯を通じて学習を絶え間なく行う必要がある。

*
わたくしたちは、インフォームド・コンセントを尊重し、実践します

 今日、インフォームド・コンセントの重要性は社会の人びとに浸透しており、患者は、医療を受ける際の自己決定権の1つとして認識している。
 しかし、診療放射線技師の立場からのインフォームド・コンセントは、医師のインフォームド・コンセントとは趣を異にしている。医師と患者との間では‘説明と同意’があったとしても、放射線の照射という医行為について、改めて患者の理解や協力を必要とするからである。そして私たちは、放射線の被ばくと障害について、いつでも、データの開示も含めて患者に充分な説明をし、納得を得たうえで検査や治療が行えるように準備していなければならない。
 私たちの業務は、広範な年代層で健常者から重篤な人までを対象にしている。したがって、放射線業務のインフォームド・コンセントは多様なかたちをとることが多く、どのような場面にも迅速に適応できることが大切である。すべてに共通しているのは、患者の人格を尊び敬うという謙譲の精神と、医療職業人としての品位のある行動である。

 

Copyright (c) The Japan Association of Radiological Technologists. All Rights Reserved.