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本会の考え方

2010年8月
国民から信頼される診療放射線技術の提供

社団法人日本放射線技師会
会 長 中澤 靖夫

  

  我が国における医療科学技術の発展と普及は多くの国民に安心と安全の医療を提供し,誰でもがその恩恵に浴することが出来るようになってきた.各医療機関の情報公開が進むなかで,国民はさらに今まで以上に安心で安全な医療環境の提供,今まで以上に質の高い医療技術の提供,今まで以上に質の高い患者サービスの提供,医療水準に基づいた診断・治療・検査を求めるようになってきている.このような医療社会の中で私達診療放射線技師は各種学会のガイドラインの導入と普及を計り,常に最先端医療技術に眼を向け,日常医療の進化に向けた行動目標を設定しておく必要がある.
  私達は診療放射線部門における医療水準を常に意識する必要がある.それは日常的に行われている全ての医療行為が対象となる.管理者は一般X線検査,X線テレビ検査,CT検査,MR検査,IVR検査,RI検査,超音波検査,眼底カメラ検査,放射線治療等で実施されている検査技術や治療技術を始め,検査・治療に用いる医療機器の精度管理・品質保証等が各種学会で発表されている医療水準レベルを維持しているかどうか常に比較し,レベルの向上に努める必要がある.そして,一つ一つの検査・治療方法やアウトカムとしての検査結果や治療成績が,その施設独自の医療の質を著している事を意識する必要がある.検査における再検査率(再撮影率,インシデント件数,アクシデント件数),治療における癌治癒率,診療放射線部門に対する患者満足度は第三者評価を受けて,初めて,評価されるものである.
  平成22年4月30日厚生労働省医政局長から「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」(医政発0430第1号)の通知が発せられた.主旨は,多種多様な医療スタッフが,各々の高い専門性を前提とし,目的と情報を共有し,業務を分担するとともに互いに連携・補完し合い,患者の状況に的確に対応した医療を提供するチーム医療の実践を求めている.診療放射線技師のところでは「放射線治療・検査・管理や画像検査等に関する業務が増大する中,当該業務の専門家として医療現場において果たし得る役割は大きなものとなっている.以下に掲げる業務については、現行制度の下において診療放射線技師が実施することができることから,診療放射線技師を積極的に活用することが望まれている.(1)画像診断における読影の補助を行うこと(2)放射線検査等に関する説明・相談を行うこと」と通知されている.私達は今まで以上に画像診断における一次読影をしっかり行い、記録を残す必要がある.放射線検査等に関する説明・相談に対してもEBMに基づいて,患者の目線を重視し,しっかりインフォームドコンセントを行い,記録を残す必要がある.
  国民から信頼される診療放射線技術の提供にあたっては診療放射線技術を用いる全ての領域において,関連のある各種学会の標準的な医療技術レベルを知る必要がある.また,原著論文として発表された内容についても熟知しておく必要がある.原著論文はその学会の知的レベルを著し,近未来的に医療水準として構築されていく内容が多く含まれている.診療放射線技術の見直しは半年毎に行うのが学会の標準的な考え方である.最先端医療技術の成熟度に応じた医療水準を意識して技術導入していく必要がある.さらに,確立した診療放射線技術を検証し,医学的経済的視点から評価し,評価結果の公開,外部評価の導入というサイクルでEBMを構築し,国民から信頼される診療放射線技術の提供に心血を注いで行く必要がある.

 
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 会長に就任して─真のチーム医療を目指して─(2010年7月)

 

 

 

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