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| チーム医療と診療報酬改定 |
2010年3月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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昨年「チーム医療推進協議会」を立ち上げ,その後,中央社会保険医療協議会(中医協)の専門委員として長妻昭厚生労働大臣より任命され,中医協の基本問題小委員会,総会に出席し,診療報酬改定に向け議論に参画してきました.
民主党の医療政策の考え方として,「保健・医療・福祉を総合的に行う包括的な医療体制の確立」という視点がありますが,大変厳しい財政的な制約の中で,たった0.19%といわれていますが,10年ぶりのプラス改定が行われたことは,大きな転換といえるものです.
今回の診療報酬改定の重点課題として,「救急,産科,小児,外科などの医療の再建」「病院勤務医の負担の軽減」があげられました.このような中で,医療専門職としての立場で,中医協の場に,「チーム医療推進協議会」からの資料を提供し,チーム医療に関する提言について発言する機会がえられたことは,医療専門職として大きな進歩であると確信しています.資料の提出は,中医協始まって以来,初の出来事であり,中医協の場でチーム医療を意識した発言,また,チーム医療について発
言しやすくなったと評価されています.
今回の改定における「チーム医療」に対する評価は,病院勤務医の負担軽減という観点から,手厚い人員体制による多職種が連携した「より質の高い医療の提供」を評価するということで,栄養管理や呼吸器ケアに関する評価がされました.また,医療職種と介護関係職種の連携,医療安全の観点から,感染症のチームの評価,人工透析を実施する場合の評価があります.さらに,リンパ浮腫の管理については,入院中に加えて外来においても算定できるようになりました.回復期リハビリについて
も評価がされ,がん医療の推進では,チーム医療の観点からキャンサーボードの充実に対し,さらに評価されることとなりました.
今回の診療報酬の改定では,診療放射線技師にとっても,大きな改定が行われました.アナログ撮影とデジタル撮影の新設であります.デジタル映像化処理加算が平成22年度から廃止になることは前回の改定で決定していたのですが,それに代わるものとして本会が強く要望していたのが,デジタル撮影の技術料としての評価と新設でありました.乳房撮影についてもデジタル撮影が新設され,加点されることとなりました.
コンピューター断層撮影の見直しについては,CT撮影では,2段階(マルチスライス型かそれ以外)から16列以上のマルチスライスに対する評価が新設されて3段階(16列以上,2列から16列未満,それ以外)となり,MRI撮影については1.5テスラ以上の機器に対する評価の引き上げ,さらに,CT及びMRIの2回目以降の撮影料については,所定点数の100分の80に相当する点数に見直しする評価がされました.
今後の診療報酬に関する活動は,「チーム医療推進協議会」を軸として進めていく必要がありますが,本会の立場を明確にしていく必要もあります.そのためには,技術的根拠が今まで以上に求められます.皆様方には,診療報酬に関連する調査等に対しても積極的に取り組んでいただきたいと望むものです. |
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| 診療放射線技師の将来構想 |
2010年2月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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1月号の巻頭言で,「本会にとって,今年は,大きな変革の年であり,飛躍の年であると位置づけ,事業を推進してまいります」と記しました.
このことから,本会にとって,また診療放射線技師にとっての今後の将来ビジョンを立て,会員が一丸となって,職種としての将来を確立していきたいとして,「将来構想検討会議」を立ち上げました.委員としては,外部から4人の有識者を加え,9人でスタートすることとしています.外部委員として,日本医学放射線学会理事長,鈴鹿医療科学大学学長,愛知県がんセンター名誉院長,日本画像医療システム工業会会長を招聘しました.これは,これまでの本会の枠組みを取り払った委員会構成といえるでしょう.
将来構想を策定するうえでの大きな柱は,生涯学習事業であると確信しています.卒前卒後を含めた診療放射線技師の生涯学習システムの確立にあります.現在,診療放射線技師養成機関の6割が四年制大学となっており,将来的には,その割合もさらに増加し,大学院修了者も増加し,また,社会人大学院教育もさらに進むことが予想されています.
医療技術の進歩や画像診断装置の高度化,さらに医療安全の確保,医療被曝への対応,正確で迅速な診断につながる画像の提供など,現在の三年制以上という指定規則で定められた単位数の教育では不十分であることは,自明の理であります.このようななかで,昨年7月に「保健師助産師看護師法」が改正されました.看護師国家試験の資格に四年制大学卒が一番目に明記・追記され,看護師教育の基本に位置づけられました.さらに,看護師の卒後臨床研修などが努力義務化されました.この改正により,すべての医療職種にとって,一つの方向性が見えたと思います.特に卒後臨床教育の義務化は,安全・安心の医療を提供するうえで必須なものと思います.一人二人職場が多い診療放射線技師の職場環境の現状を考えた場合,現在の臨床実習のあり方では不十分であります.他の医療職と比較しても単位数が少ないこと,この単位数を増加させることや,実習内容の強化,さらに実習指導体制の確立,また,本会の臨床実習指導教員の役割とその活用についても検討していく必要があります.
将来構想を検討するうえでの基本が,卒前・卒後を通した一貫した教育にあることは,ご理解いただけると思います.
診療放射線技師の将来構想を策定するうえで,その過程にあるものが公益社団法人への移行です.公益認定を受けることの意義と社会的役割を改めて考えますと,国民に対し,また患者に対して,「安全・安心の医療の提供」ができる環境作りこそ,公益社団法人としての役割であると考えます.この環境作りを通して診療放射線技師の将来ビジョンの策定に向け,準備を行っていきます.これまで以上に会員諸氏のご理解とご協力をお願いいたします. |
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| 飛 躍 |
2010年1月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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新年明けましておめでとうございます.会員の皆様には良い年をお迎えのことと存じます.
本会にとって,今年は,大きな変革の年であり,飛躍の年であると位置づけ,事業を推進してまいります.大きな事業の一つは,公益社団法人への移行申請です.公益認定を受けることの意義と社会的役割を改めて考えますと,本会が民間公益活動の担い手であるということを宣言することになります.そのため,定款・諸規程の見直しの内容は,社会に対して公益法人として宣言できる内容でなくてはなりません.現在見直し作業を急ピッチで進めており,できるだけ早い時期に,会員の皆様方からの意見をいただきたく思っております.
本会にとって大きな飛躍は,昨年,中医協の専門委員に就任したことによる医療職種関連団体との協働と,連携強化です.医療職種関連団体との関係として,昨年,「チーム医療推進協議会」を結成しました.その代表として,「チーム医療」を全国の病院で実践できるよう,本会が先頭に立って進めていく所存です.実際の医療現場では,「チーム医療」ではなく,「医療チーム」となっているのが現状です.この違いは,医師以外の職種がどれだけ発言できているかです.この協議会では,「チーム医療」を実現するための提言に向け,全国の医療現場の現状と課題を調査分析し,また,構成するメディカルスタッフの相互理解,後進の育成,質の高い人材の確保,仕事内容やその魅力を国民にアピールしていく活動を展開していきます.
私たち診療放射線技師が「チーム医療」の一員として関わっていくためには,医療人として,また診療放射線技師としての資質の維持,確保が必要となってきます.そのために本会では,生涯学習事業を,事業の柱に据え活動しています.医療職種として生涯学習を実践することは,医療技術,医療装置の進歩に対応するために,常に継続して学習を続けていかなければならないことは当然のことです.
本会では,国民が要求する「医療資格者の資質の確保・向上」に対応するための生涯学習システムの構築に向け事業を推進しています.また,放射線を冠する唯一の医療職種としての立場から,医療被曝の管理に携わることは診療放射線技師の大きな役割の一つです.医療機器の安全管理を含めた医療放射線のより安全な管理体制を構築していく必要があります.そのため,生涯学習として,新たに「放射線管理」ならびに「放射線機器管理」の講習会を,会員のみでなくすべての診療放射線技師を
対象に準備を進めているところです.
公益社団法人への移行と,生涯学習システムの構築が,診療放射線技師職の発展のための大きな課題であり,私たちはそれを実現していかなければなりません.
新年にあたり,引き続き会員の皆様のご協力とご理解を賜りますことをお願いし,年頭のあいさつとさせていただきます.本年もよろしくお願いいたします. |
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| 国民から必要とされる職業へ -中医協専門委員に選任されて- |
2009年12月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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新聞報道,ニュース等ですでにご存知のことと思いますが,このたび,中央社会保険医療協議会(中医協)の専門委員として,長妻昭厚生労働大臣より平成21年10月27日付で任命されました.今回の委員任命は,この1年間の,厚生労働省や関連団体との協調,さらには「チーム医療推進協議会」の発足,そしてこの協議会の代表就任などが認められたものと思います.このような経緯から,コメディカルの代表として委員の就任依頼でありました.
今回の中医協人事で朝日新聞(平成21年10月28日付・朝刊)のコメントとして「見直しが必要なのは医師の報酬に限らない.技師など高い技術をもつ医療従事者を含めて病院がきちんと評価され,それに見合う報酬を受けるようにするための改革が求められる」とありました.また,朝日新聞(平成21年10月31日付)夕刊の「窓」に「もう一つの中医協人事」として「医療の値段を決める中央社会保険医療協議会の新委員が決まった.焦点は,開業医の利益代表とみられてきた日本医師会枠の委員3人が外れたことだが,関係者の耳目を集めたもう一つの人事がある.専門委員に北村善明・日本放射線技師会長が選ばれたのだ.医師,歯科医師,薬剤師,看護師の4職種以外の代表が中医協の委員になるのは初めて.(中略)病院や地域で働く医療介護職は,国家資格だけでも25.その中で,厚労省が北村さんを指名したのは,先月発足した『チーム医療推進協議会』の存在が大きいのだろう.(中略)治療やリハビリ,療養の現場ではすでに,多様な職種によるチームが患者を支えている.それぞれが高い専門性を持ち,異なる視点から『患者にとっての最良』を探っていけば,医師中心だった医療は,患者中心に変わりうる」とし,「今回の人事が芽となり医療再生につながるよう,協議会にもっと多くの職種が参加し,議論を深めてほしい」と結んでいます.
このように,今回の委員就任は,本会や,放射線に関連する業界にとどまらず,コメディカルと呼ばれるすべての医療職種にかかわるものであると思っており,その責任の重さを感じているところであります.
今後の活動としては,「チーム医療推進協議会」を軸として進めていく必要があり,その中での本会の立場を明確にしていく必要もあります.そのためには,本会の事業が,どこから見ても確固たるものでなければなりません.本会の目的は,「国民の保健の維持発展に寄与すること」です.「安心・安全の医療」を提供するためには,一人ひとりの資質の向上と,その維持が肝要です.チーム医療の基本もここにあると思います.
「チーム医療」の一員として診療放射線技師の役割を果たすためには,すべての診療放射線技師を対象とした継続学習システムの構築が必要です.会員諸氏におかれては,なお一層のご協力をお願いします. |
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| 国民から必要とされる職業へ -定款(案)の提案について- |
2009年11月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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日本放射線技師会が公益社団法人へ移行することについては機関決定をさせていただいております.そのなかで,公益社団法人への移行に向けた定款案についても,第67回総会で承認していただきました.その後,公益性認定の事業内容,財務的要件の精査,新会計基準による財務関連書類の整備作業等の詳細な検証など,専門家の意見を聞きながら進めております.一方,諸規程見直し委員会も立ち上げ,規程等の整備を行っていましたが,内閣府公益認定等委員会の「移行認定又は移行認可の
申請に当たっての定款の変更の案を作成するに際し,特に留意すべき事項について」,また,平成21年8月25日に内閣府より示された『移行認定のための「定款の変更の案」作成の案内』を精査すると,現在の定款(案)を見直さなければならないことが明らかになりました.そのため,「定款・諸規程等見直し委員会」として,定款に加え,組織規程,役員選挙規程,代議員選出規程をはじめとして,すべての規程の見直しを指示したところです.理事の選任や人数,代議員の選出など基本的事項も決めていく必要があります.
定款(案),諸規程の見直し(案)については,できるだけ早い時期に提示し,パブリックコメント等を含めて,会員の皆さまの意見を十分拝聴することとしております.
また,組織体制の見直しを含め,事業の見直し,それに伴う財務のあり方など大幅な変更が必要になってきています.
公益社団法人への移行は,本会が別組織に生まれ変わることです.国民が必要と認めた団体が公益社団法人へ移行できるということでもあります.職能団体である本会にとって,公益事業費が総事業費の50%以上ということは,大変厳しい関門であることは確かです.国民から期待され,必要とされる職業への道を目指す本会としては,これをクリアしていかなければなりません.
公益事業への支出は,アウトカム,効果について検証していかなければなりません.毎年,報告書の提出も義務づけられています.このことからも,事業の見直し,組織体制の見直しをしなければならないわけです.
定款(案)は,事業を実施するための組織のあり方,考え方を決めている公益社団法人にとっての憲法です.そのために,定款作成に当たっての要求事項が提示されています.会員の皆さまには,再見直しが必要であることをご理解いただかなければなりません.
さらに,定款(案)に沿った諸規程の見直しが必要であることも理解できることと思います.
現在,急ピッチで公益社団法人への移行の準備を進めているところであります.会員諸氏におかれましては,この意味を十分理解していただき,事業への積極的な協力,参画をお願いする次第です. |
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| 国民から必要とされる職業へ -チーム医療における診療放射線技師の役割- |
2009年10月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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医療現場では,一人の患者を多職種が連携して医療を行う「チーム医療」の概念が定着してきています.診療放射線技師法においても第27条に「その業務を行うに当たっては,医師その他の医療関係者との緊密な連携を図り,適正な医療の確保に努めなければならない」と明文化されています.この条文を見ると,「患者にとって最適な医療行為かどうかの判断」も,診療放射線技師にも委ねられているともいえます.医師の指示に対し,患者にとってその医療行為が診療放射線技師として適正かどうかの判断をもしなければならないと思われます.この基礎となるのが診療放射線技師としての臨床技術能力だけではなく,疾病,病態に関する知識,チーム医療の一員として信頼される資質が維持・確保されていることでもあります.
今般,「チーム医療推進協議会」が10数団体で発足することとなりました.なぜ今,協議会の発足なのでしょうか.「医療の崩壊」といわれている現在,医療を受ける患者の満足度はいかほどのものでありましょうか.患者が求めているのは,患者の気持ちを理解できる医療技術をもった医師をはじめとする「メディカルスタッフ」であることは確かであります.「患者さんが満足できる最良の医療を提案するため,治療方針等についてはメディカルスタッフが同じ立場で,それぞれの職種を尊重し,さらに専門性を高めてそれを発揮しながら進めていく」というチーム医療が円滑に実現できるよう推進していくことを目的に協議会が発足しました.この協議会は,医師,患者,マスコミを含めたメンバーにより構成されており,今後,チーム医療を実現するための提言を行っていくとともに,構成するメディカルスタッフに対する相互理解を深め,さらに,後進の育成,質の高い人材の確保,仕事内容やその魅力を国民にアピールしていく活動を展開していくこととなります.
われわれ診療放射線技師が「チーム医療」の一員としてかかわっていくためには,医療人としてまた診療放射線技師としての資質の維持・確保であります.本会では,生涯学習事業を事業の柱として展開していますが,その目的,内容が真に的を射たものであると確信しています.医療人としての資質の確保・確認としてのADセミナー,診療放射線技師としての資質の確保・確認のための臨床技術能力検定制度,放射線や機器の管理のための認定制度,さらには,広告可能な専門性を目指した専門技師制度が本会の継続学習の基本プランであり,それが国民に安全で良質な医療を提供するための基本ともなっています.
「チーム医療」の一員として診療放射線技師の役割を果たすためには,会員のみならずすべての診療放射線技師が継続学習に取り組んでいただくことによって国民から評価されるようになり,必要とされる職業となります.この趣旨をご理解の上,継続学習に取り組んでいただきたいと切にお願いする次第です. |
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| 国民から必要とされる職業へ -公益社団法人への移行に向けて- |
2009年9月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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平成19年12月2日に開催された第65回総会(臨時)において,日本放射線技師会が公益社団法人に移行することについて機関決定をしました.その準備の一つとして,平成19年5月26日の総会で承認されたのが定款改定であり,その後の諸規程改定でありました.
当初は,平成20年12月1日より開始される「公益法人への移行」を前提として準備を進めてまいりました.この移行手続きについては,先の第67回総会で会員の皆さま方に説明させていただいたとおり,内閣府や厚生労働省の説明会などの受講,監査法人との情報収集を通して,移行に向けた準備を進めてきましたが,そのなかでさまざまな問題が明らかになってきました.それは,公益性認定の事業内容,財務的要件の精査,新会計基準による財務関連書類の整備作業等の詳細な検証をしていかなければならないことであります.現在,専門家と相談しながら移行に向け作業を進めているところですが,大きな問題として,会計区分,会計処理などについて改善しなければならない点があり,その一つが教育会館建設時の出資金の取り扱いであります.出資金については,平成21年度中に処理を考えています.また,会計区分や,財務関連書類の作成については,平成21年度の収支状況を見てからでないと難しいものがあります.そういう意味では最短での移行申請の時期は,平成22年の秋以降と考えています.
また,公益認定委員会から出されたガイドラインを見ても,平成19年の定款,諸規程改定当時に出されていたものと相違も生じています.また,委員会からのFAQも,次々と出されており,公益社団法人への移行に対する本会としての準備作業も修正する必要が生じてきました.
今回,諸規程見直し委員会を立ち上げましたが,この委員会は,平成19年に定款改定,それを受けての諸規程の改定を行ってきました.しかし,その他の多くの規程の見直しには手を付けていなかったことから,整合性がなかったり,書式の統一がされていないなどの問題があり,早急な見直しが必要であったこと,さらに,公益社団法人取得のためのガイドラインの解釈にも変更が見られることから,ガイドラインに沿って,現在の定款や諸規程の見直しをも視野においた委員会であるとの位置付けで設置したものであります.
本会にとって,公益社団法人への移行は,放射線診療を通して国民に対し奉仕するとのメッセージであり,そのことが,国民から期待され,必要とされる職業への道であると確信しています.各都道府県技師会においても同様に公益法人への移行の準備を進めているところであり,会員諸氏においては,この意味を十分に理解していただき,事業への積極的な協力,そして参画をお願いする次第です. |
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| 国民から必要とされる職業へ -がん対策推進に向けて- |
2009年8月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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平成21年5月21日に行われた衆院予算委員会のなかで,一定年齢に達した女性を対象にした子宮頸がんと乳がん検診の無料クーポン配布が認められたことにより,受診率の格差是正に向けての車輪が大きく動き始めました.われわれ診療放射線技師もこうした施策が円滑に進められるよう,その活躍が期待されることになります.
がん対策基本法が平成19年4月1日から施行され,そのなかでの診療放射線技師の役割は重要な位置付けとなっています.がん検診の場では『がんの早期発見』を目指し,検診精度の向上を図ることが求められており,乳がん検診をはじめとして胃がん検診,肺がん検診等の業務に携わっています.また,放射線治療においては「専門的ながん医療を推進するため,専門的にがん治療を行う医師のみならず,看護師,薬剤師,診療放射線技師等の医療従事者が協力して治療に当たる体制を構築してい
く必要がある」となっており,『がん医療における放射線治療品質管理』に向け,放射線治療専門放射線技師認定機構ならびに放射線治療品質管理機構と協働して,放射線治療の品質管理,放射線治療専門技師の育成に努めています.
特に,今回の乳がん検診の無料クーポン配布は,その対象人数が450万人に達し,検査に従事するのが診療放射線技師であることから,本会における位置付けは重要なものととらえており,がん検診受診率の50%以上の達成に向け,全面的な協力体制を早急に構築していく必要があります.夜間検診,休日検診も打ち出しており,検診施設ならびに検診従事者の確保と質の担保が肝要となってきます.がん検診の精度向上のため,関係団体においてもさまざまな取り組みがされているが,受診率50%の達成にはさらなる人材育成が急務となっています.そのための施策として,診療放射線技師4万5,000人を対象とした『がん対策に関するセミナー』,また,乳房検診に対応した『乳房撮影に関する講習会』等の開催があります.乳房検診精度向上のためには認定技師の確保が求められるので,『マンモグラフィー検診精度管理中央委員会』と共同して,多くの認定技師を育成する責務があり,このことは,国民の要望に応えていくことにもなるでしょう.
今後,乳房検診のみならず胃がん検診,肺がん検診等の受診率の確保のための施策が打ち出されることになるが,これらに対応した人材育成も急務であることに間違いはなく,そのための事業を推進する上でも,関係団体との協議を早急に進めていく必要があります.
本会としても,多くの会員が受講できる環境整備を行っていきますので,会員諸氏におかれましては,国民が要望する『質を担保した人材』の育成に向けた本会の事業にご理解をいただき,事業推進に向け,ご協力をお願いする次第です. |
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| 国民から必要とされる職業へ -技師法改正に向けた元年として- |
2009年7月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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平成21年6月6日,かごしま市民福祉プラザにおいて第67回日本放射線技師会定期総会が開催され,この1年間の事業について総括していただきました.会長就任後初めての総会では,平成21年度事業計画案と予算案を承認していただき,新たな気持ちで事業を進めていくことになりました.事業計画(案)で述べた通り,平成21年度は,技師法改正に向けた元年ととらえ,改正に結びつけた事業を行っていくこととなります.
先般の『Network Now』(平成21年5月15日刊行)の誌面でご報告いたしました通り,「あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師等に関する法律等の一部を改正する法律」(平成21年9月1日施行)が,平成21年4月22日付官報で公布されました.このことにより診療放射線技師法の第3条にある「診療放射線技師試験」が「診療放射線技師国家試験」に改められることになり,本会が要望してきた資格試験名称変更がようやく現実のものになりました.
この改正は,表面的には試験の名称が変わるだけですが,診療放射線技師職の今後に大きな影響を与えるほどの深い意味を持っています.私たち診療放射線技師の資格は,厚生労働大臣免許です.れっきとした医療職種の1つです.ところが,その資格取得のための試験は,長年「診療放射線技師試験」と称されてきました.そのため国民の目には,診療放射線技師という職業が国家資格ではないとの誤解をもたれてきただろうことは否めません.国家資格か否かは,国民から見た「職業の信頼性」に大きな影響を与えます.これは,単にわれわれの職業にとってマイナスであるということにとどまらず,医療消費者である国民にとっても不利益な要因です.なぜなら,医療というものは,医療を受ける側と提供する側の信頼関係が診療結果に大きく影響する,と言われているからです.
私が本会の会長職に任ぜられて2年目となりますが,この間,一貫して資格法の矛盾解消等,技師法整備を最重点課題としてきました.そのような甲斐もあって,このたび診療放射線技師を含む7職種について,資格試験に“国家”の2文字を冠する法律が公布され,名実ともに“国家資格”となりました.しかし,資格の高学歴化等,診療放射線技師の抱える問題は山積しており,引き続き問題解決に向けた活動に力を尽くしていくべく,思いを新たにしているところです.
会員の皆さまにとっては,今回の改正は「技師法改正」に向けた1つの通過点であります.さらなる飛躍のためには,実績作りが重要となります.その実績の延長線上に改正があり,その実績作りのためには,生涯学習システムの確立が重要であると確信しています. |
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| 国民から必要とされる職業へ -医療被曝低減事業の推進と技師法改正- |
2009年5月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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第7回理事会において,本会は「国民から必要とされる職業へ」をテーマに掲げ,これを目標に平成21年度の諸事業を進めていくことが承認され,会員の皆さまに対し,総会資料として提示することとなりました.平成21年度事業の推進に向け,執行部一同まい進する所存ですので,会員の皆さまのご理解,ご協力を賜りたいと存じます.
本会が諸事業を進めていく上で最終目標としているのは,そのときどきの医療事情に沿った形で,“国民が必要とする”高質で安全な医療を提供できる診療放射線技師を育成することです.高度先端医療機器を使用しながらも,患者が直接受ける便益(benefit)を目的として,人体に故意に放射線を照射する(risk)という放射線利用の特殊な分野を担っているのが,われわれ診療放射線技師であり,われわれにしかできない医療への技術提供です.
わが国の国民の医療放射線被曝は先進国のなかで最大量の部類であるとの一部の報道が,国民の医療への不安感を募らせています.現代社会では,「専門家が安全と判断すれば,それを一般の方が信じて安心する」という図式は成り立たず,患者1人1人が,この検査を受けることが安全かどうか,リスクの大きさとベネフィットをはかりに掛けて判断する時代でもあります.そのような意味でも,医療安全と医療の質の確保,そして医療情報の公開が求められており,われわれ診療放射線技師の役割も増してきております.
その反面,診療放射線技師法では,われわれが人体に照射する場合は,医師の具体的な指示によらなければならないとされています.しかし,本来医師が指示すべきだとされている具体的な指示内容は,現実的には診療放射線技師の専門業務になっています.このような法規定と現実との極めて大きな乖離状態の非をここで論じるつもりはありませんが,そのような環境下にあっても被曝量の低減に積極的に努力しているのがわれわれ診療放射線技師なのです.
今般,放射線診療における線量低減目標値とその実践のための『医療被曝ガイドライン』が,装いも新たに刊行することができました.これは,放射線診療で使用する放射線量の適正化をわれわれ診療放射線技師が責任をもって実践するよう具体的な指標を提示したものです.
医療被曝低減に関しては,放射線医療の最前線で働く診療放射線技師がキャスティングボードを握っていることはゆるがしがたい現実です.本会は,事業計画に提示したように本年度を「技師法改正元年」に据えて,「医療被ばく低減施設認定事業」「レントゲン手帳」の拡充に,よりいっそう尽力していく所存です.会員の皆さまのいっそうのご理解,ご協力をお願いするものです. |
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| 国民から必要とされる職業へ |
2009年4月
(社)日本放射線技師会
会長 北村 善明 |
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平成21年度の事業年度がスタートしました.新執行体制として2年目を迎えることとなります.平成21年度は,「技師法改正」に向けた具体的活動ととらえ「技師法改正元年」のスローガンの下,新年度事業計画案を定期総会に提案すべく準備を進めています.
『国民から見える職業へ』から,標題の『国民から必要とされる職業へ』に新執行部が舵を取った理由は,国民が真に求めていることこそ医療への信頼性であり,情報の開示であり,医療者1人1人の意識改革であり,制度の総合的な改革にあるからです.本会は国民のニーズをいかに受け止めるとができるかどうかが問われているのです.
本会は,いまあらためて標榜するまでもなく,昨年度より1)分かりやすい運営 2)開かれた運営 3)信頼される運営,を基に「レントゲン週間」事業として国民を交えての講演会を開催しました.同時に,安心・安全な医療提供のための事業として「医療機器の安全管理」「医療被ばく低減施設」「レントゲン手帳配布」等,『国民から必要とされる職業へ』を目標にした実践活動やPR活動,あるいはキャンペーンも展開してきました.その成果は,新聞社とのコラボレーション事業への反響,Ai(Autopsy imaging:死亡時画像病理診断)への技術提供の依頼等,顕著に表れています.しかし,われわれに対して国民の生の声による切なる要請があるのかといえば,まだまだ心もとなく,ここ数年で大きな変化が起きるのかといえば,大きな疑問が残るのも事実であります.
なぜ「まだまだ」かというと,絶対的ともいえる大きな障害が横たわっているからです.それは,言うまでもなく資格法である診療放射線技師法そのものなのです.人体に危険な放射線を照射する診療放射線技師職には“業務独占”という位置付けが与えられている一方で,その技術に対してではなく,放射線機器や画像機器に診療報酬加算を認めるようなことが現実に行われています.高質で高度な医療を求める国民のニーズは高まる一途であり,医療を受ける側の自己責任に関する国民意識も高まるばかりです.このような時代を背景に,ほとんどの診療放射線技師は,その法的職務範疇の外にまで大きく踏み出したかたちで日常業務を続けてきているのではないでしょうか.
すなわち,われわれの姿と資格法との間にある大きな乖離は,医療の信頼性や透明性を求める世論と相いれるものではありません.診療放射線技師法の適正化により,われわれの真の姿を国民に認識していただくとともに,信頼を受け得るようにするためにも,会員の皆さまには生涯学習等を通して研さんを積んでいただき,実績を上げていかなければなりません.自ら学習することによる専門性の維持,資質の向上は,医療人として課せられたものでもあります.その実績の上に,「国民から必要とされる職業」があるとし,新年度の標題としては,『国民から必要とされる職業へ』を掲げたいと思います. |
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